人気タトゥーデザイン「サモア」!!サモアの歴史と魅力とは?!

現代では、タトゥーはファッションの一部として多くの人に親しまれるようになっています。ここでは、タトゥー愛好家に人気のあるサモアタトゥーについてご紹介します。

サモアが誕生した「ポリネシアンタトゥー」の歴史

タトゥー

タトゥーのサモアの誕生には、実はポリネシアンタトゥーが深く関係しています。ポリネシアンタトゥーは、その名の通りポリネシアで生まれたタトゥーになります。このポリネシアのタトゥー文化は、今からおよそ2000年前から存在しており、18世紀頃に一度キリスト宣教師によってタトゥー文化が衰退した時期もあったのですが、サモアではタトゥー文化は衰退する事無く伝統が今日まで継承されてきた長い歴史をもっています。
1980年代に入るとポリネシアンのタトゥー文化は復興を果たして、ポリネシア人達によってポリネシアンタトゥーは蘇っていきます。しかし、ポリネシアンタトゥーで使用されていたタトゥー道具は、衛生的にしっかりと消毒する事が出来無い事から、1986年に保健省によってポリネシアタトゥーが禁止されてしまいます。その後も、ポリネシアンタトゥーで使用される道具や技術は昔とほぼ変わる事は無く、そのままのポリネシアンタトゥーの伝統が守り続けられる事となります。
このように、サモアが誕生したポリネシアンタトゥーの伝統的なデザインや技法は、部族の間で堅く伝承されて守られてきた伝統あるタトゥーなのです。ポリネシアンタトゥーの彫り師達は長年師の元で技術や知識を学んでも、それらを多くの人に広げる事はせずに、そのタトゥーの性質を大事にしながら神聖なものとして受け継がれているタトゥーとなっています。サモアはタトゥーとしての歴史が古く、部族で代々受け継がれている格式高いタトゥーと言えます。

 

伝統的なトライバルタトゥー「サモア」

タトゥー

トライバルデザインの発祥とは?

トライバルタトゥーのデザインである、トライバルはおよそ紀元前1000年頃に誕生したデザインで、サモアの島々に人類が生活するようになったと言われています。サモアに初めて住んだ人類は東南アジアの人で、その後サモアを中心に周辺のタヒチ、イースター島、ハワイ、ニュージーランド等に人々が移住していったと言われています。なので、サモア周辺ではサモアから生まれたトライバルデザインに似たようなデザインが多く見受けられます。
古代トンガでは、このトライバルデザインをタトゥーとして主に使用されており、ポリネシア語であるタタウはタトゥーの語源となったといわれています。宗教的な儀式や戦争等と深く関連しており、自分の社会的な地位や家紋を表すものとして存在していた歴史があります。

トライバルタトゥーとは?

トライバルタトゥーは、世界中のあらゆる地域に存在しており、各地域の部族の間で広まったタトゥー文化の事を総称してそう呼ばれています。タトゥーのデザインに関しては、各部族の生活環境や信仰等に関連するデザインがタトゥーにされていますが、各部族のトライバルタトゥーには、部族ならではの独特な雰囲気があり、奥深く魅力的なタトゥーの世界観を感じさせてくれます。数あるトライバルタトゥーの中でも、ポリネシアンタトゥーと言って最もタトゥーの歴史が古いと言われているジャンルがあるのですが、サモアのタトゥーはデザイン性には部族の個性を顕著に感じる事の出来るデザインになっています。

サモアとは?

サモアは、唯一ポリネシアの中で伝統的なトライバルタトゥーを、現在に至るまで伝承して守り抜いて来たタトゥーになります。サモアの入れ方は、イノシシの骨を削った物をタトゥーで使用する針にして、その針で皮膚にインクを入れていく手法になります。サモアの男性用タトゥーデザインは「ペア」と言い、パターン化された線紋様が帯状に折り重なるデザインになっており、サモア独特の雰囲気をタトゥーから感じる事が出来ます。
ポリネシア地域で誕生したトライバルタトゥーは、そのタトゥーの原点はサモアとトンガから来ています。古代のサモアでは、タトゥーと言うのは宗教儀式と戦争に深く関わりがあり、社会的にも非常に大切なものとして扱われていた背景があります。そのサモアを施術する事が出来る人と言うのは、特定の一族に限り許されていた行為であった為、誰でも好き勝手に施術が出来た訳では無いのです。現在もスルアペ家と言われている人々がそのサモアの伝統を継続して受け継いでいます。

サモア伝統のトライバルタトゥー「ペア」「マウル」とは?

サモアの伝統的なトライバルタトゥーは、ペア・マウルと言われるタトゥーです。男女に決められたデザインがあるのですが、ペアが男性でマウルが女性になっています。男性のタトゥーデザインは、体の腰から膝下までをアートで描くスパッツ型の形に定められている事が特徴にあります。因みに、サモア語でペアと言う言葉はコウモリを表しており、伝統タトゥーのサモアも同じ名前で呼ばれているのは、その見た目が似ている事が由来しています。現地のサモア族のイメージでは、コウモリが羽を畳んで休む姿に見えると言われています。また、女性の場合は手と脚にお花のような幾何学デザインを彫る事がサモアの伝統になっています。

サモアのデザインの特徴

サモアのタトゥーデザインにおいてよく用いられているモチーフには、サメの歯・槍先、ムカデ等が挙げられます。前途でも述べているように、スパッツ型のタトゥーデザインが特徴ですが、タトゥーを入れる人によってそこに描かれるデザインは異なります。描かれているデザインによって、その人の社会的地位や生き様等が表わされており、痛みに耐えて完成した曉には、その人に栄誉が与えられます。
また、女性の場合にはマウルと言うデザインがあり、これは守護的な意味を持っています。マウルは、レースのような細かな模様になっており、装飾的な要素が高いデザインが特徴になっています。マウルでよく用いられるデザインには、星・保護・カモメ・クラゲ・ヒトデ・十字架等が挙げられます。男性用のペアのデザインと比べると、規則性や見た目もインパクトも薄いですが、見た目はとても美しく綺麗でオリエンタルな雰囲気があります。

サモアを彫る方法とは?

現在は、タトゥーを彫る際には動物の骨を針のように加工して、その針で施術が行われていますが、本来サモアを彫るのに望ましいものは、儀礼的な重要性の観点から言うと人間の骨が相応しいと言われています。タトゥーを体に彫っていく際には、骨で作られた針を鍬のような器具に取り付けて、リズム良く木槌で叩きながら施術が行われます。タトゥーと言う言葉の誕生には、ポリネシア語のタタウが由来しており、タタウと言う言葉の意味は叩く動作を表しています。このように、ポリネシアで誕生したトライバルタトゥー「サモア」は、タトゥーの発祥源として位置付けられています。

現代ではサモアはタトゥーの人気デザイン

タトゥー

サモアは、歴史の古い格式あるタトゥーです。現在においてもサモアでは、大家族の代表や村を統括する役割のマタイに就任する時には、伝統的な儀式の習わしとして派手にタトゥーを入れる習慣がある、とても興味深いタトゥー文化があります。また、男性に限らず女性もタトゥーを入れる習慣もありますが、男女それぞれにサモアのデザインが異なり、各デザインには意味があると言うのも面白いですよね。そんな歴史の深さが魅力となって、現代でのタトゥー愛好家の中では、サモアはとても人気のあるタトゥーデザインとなっています。 また、最近では多くの人がタトゥーを伝統的な意味合いで入れるのでは無く、オシャレや流行の一つとして体にタトゥーを彫る人もふえており、オシャレや旅行に敏感な人にもサモアは人気の高いタトゥーデザインの一つとなっています。サモアの持つオリエンタルな雰囲気のデザインが魅力になっています。